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ジン
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仄暗い灯りがカクテルを透かす
ここはとあるBAR
古い友人に呼び出されここまで足を運んだのだが…
「…来ない。」
呼び出した張本人である友人が時間になっても姿を現さない。
焦れったい気を紛らわすようにカクテルを口に含む
「はぁ……」
美味い。
ここの酒は他と比べると格別に美味だった。
来週からはここを行きつけにするか。
なんて思っていると、からんからん。
とドアの鐘が鳴った
カツ、カツ…
入ってきたそいつはゆっくりとこちらに向かってくる
私はドアに背を向けているので顔は見えない
キィ…ギシッ
そしてそいつは私の隣に座った
「マスター。ジン・トニックお願い」
「かしこまりました。」
「…遅いぞ」
「すまないな。仕事が長引いたんだ」
ようやく現れたそいつは、少し申し訳なさそうに眉を下げた
「大変だな。」
「まぁね。お、ありがとう。」
そいつが頼んだ酒が出てきた
「で、用件はなんだ」
「まぁそう急かすなよ。
久々の晩酌なんだ、ゆっくりさせてくれ。」
「はいはい……」
こいつのマイペースには、いつも振り回される。
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