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新学年 02
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「.....また朝から居るの。新学期早々ほんと懲りないな」
きぃと屋上の扉が音を立てて開き、いつものように屋上に現れた大神。
俺の休息をぶち壊す天才。
「んだよ、うるせーな。
まだ始まってねーしいいだろ」
「そんなこと言って.....どうせ始まっても戻らないつもりのくせに。よく言ったもんだ」
「あはっ、バレた?」
「バレバレだ。この学園に来てからお前が式典ないし授業に出たことが一度でもあったか?答えは否、だ」
「猿でもわかる」と言われ「猿より賢くてよかったねー、おめでとう」とクスクス笑う。
眉間にシワが寄るのが見えたけど構わない。
大神をからかうのは楽しい。
何度からかっても飽きなくて、遊び甲斐がある。
「そろそろ式典ぐらい出たらどうだ?どうせ今回も綾瀬に押し付けたんだろう」
「押し付けてねーよ、やってくれるって湊が言ったんだ」
「それを世の中では押し付けたと言うんだ」
寝転ぶ俺を上から覗き込み、式典に出て新入生代表の挨拶をしろと言う。
既存生の俺が新入生代表として挨拶する意味がちょっとよく分からないが。
新高1首席代表として免れることはできない。
「ねぇー、それほんとにやらなきゃダメ?」
「ダメだ」
「なんでさ!!今まで俺じゃなくてもなんとかなってるんだからいいじゃん!今回も湊の代読で...」
「ダメだ」
何度言ってもダメだの繰り返し。
今まで良かったのに今年はダメだの一点張りだ。
なぜだ。
なんで今年はダメなんだ。
理由はわからないけどここで折れるような俺じゃない。
というかダメなら逃げるまで。
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