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─…どうしてだろう ~春也~
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学校へ着いても俺はずっとボーッとしてた。
授業もいつもは真面目にうけるけど、今日は上の空で、何一つ頭に入ってこなかった。
もうすぐ3時間目が終わるという頃だった。
正門の前で人影が動いている。
俺はそれを目を細めて見ていた。
──ギリッ
気が付くとかなり強く奥歯を噛みしめていた。
目線の先には友綺と木下が2人で門をよじ登っている姿。
──俺は木下という男が苦手だ。
別に何かされたわけではない。
だけど、中学の3年で初めて同じクラスになった彼に、俺は何とも言えない胸のわだかまりを覚えた。
そんな木下が友綺と登校してきた。
友綺はあの後木下とずっと一緒にいたのかな…?
なんだか胸が苦しい。
ひどくザワつく。
──俺には紗菜がいるのに……。
友綺とはずいぶん長い間会ってなかったのに…。
どうして友綺が頭から離れないんだろう─…
どうして“あの約束”が………
僕の中から消えてくれないんだろう──…
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