アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
変態
-
〜木之本 暖人サイド〜
あれから俺とミヤはまた中間テストの勉強を始めた。
「明日彼方に会ったらお礼言って謝んなきゃな〜。そういや木之本、前来た時にテストで俺がいい点とったらご褒美あげるって言ってたよね。あれって何だったの?」
「へ?そんなこと言ってたっけ.....あ。」
「言ってたよ?どうしたの?あって。思い出した?」
思い出した。
思い出した...けど。
何でミヤそんなこと覚えてんだ〜...忘れて欲しかった。いや、それより俺は何てこと考えてたんだ。
「ねえ、どうしたの?木之本。ご褒美って何のことだったの?」
「いや、それは。なんて言うか。えーと。」
誤魔化せば良かったものをここまでしどろもどろ言ってしまってはもう遅い。
「言えないようなことなの?ご褒美とか言いつつ俺のこといっぱい撫でてあげようとか?」
「いや、そういうんじゃなくて。そうじゃないけど。」
でも遠からずというところだ。
「ねえ、木之本。俺たち友達だよね?早速言えないことがあるの?俺のことなのに?」
「じゃあ、言うけどさ。俺のこと嫌いにならないでよ?」
「嫌いになっちゃうようなことなの?」
「もしかしたら嫌いになられるかも。」
「分かったよ、嫌いにならない。だから教えてよ、気になるから。ご褒美って何だったの?」
もうここまで言われたら腹をくくるしかない。
「えっとな。その、.....ミヤに似合うと思って。ノエルにみたいになると思って....その、赤い鈴付きの首輪をあげようとしてた.....です。」
暫く沈黙が続いた。
先に口を開いたのはミヤだった。
「木之本ってさ、前から思ってたんだけど変態だよね。それ、俺へのご褒美じゃなくて木之本がしたいことじゃん。」
「.....ごめんなさい。でも、ミヤが動く度に鈴とか鳴ったら絶対可愛いと思って。」
もっと言えば触ってる時に身体が動いたり、キスしてる時に鈴が鳴るのが絶対可愛いと思ってたんだけどそんなこと今になっては口が裂けても言えない。
「変態。」
反論できない。
「へえ〜、木之本は俺のこと契約で触らせるばかりかそんなことも考えてたんだ。キスまでするし、木之本ってやりたい放題の変態だね。みんな見た目に騙されてるんだよ。」
「もう、考えてないから!!そんな変態変態言わないでよ、ミヤ。」
「でもどっかではそういうことやってもらいたいって考えてるんでしょ?今でも。」
反論できない。
「ほら。俺、木之本と本気で友達になりたいって思ってたけどどうしよっかな〜。」
「え?!嘘でしょ??もう絶対考えないから!!!」
冗談じゃない!!折角友達になれたのに過去の自分に邪魔されてたまるか!!!
「本当に?」
「本当!!!」
「........じゃあ、そのことは。許してあげるから、その。」
「なに?何でも言って?」
何だろう、何か俺にしてもらいたいことがあるんだろうか。
「俺のことも、....名前で呼んでよ。」
そう言ったミヤの顔は突然物凄く赤くなった。
それにつられて俺も赤くなる。
「へ?そんなことでいいの?」
「そんなことって!!やなの?」
「ううん、全然やじゃないよ。」
「なに笑ってんの?」
「だって、柊が可愛くて。」
そう言うともっと赤くなる。
俺に名前呼ばれたくて顔赤くするなんてそりゃ嬉しくてにやにやしちゃうに決まってる。
可愛すぎて口元が緩む。
「じ、じゃあ!!これでチャラだから!!さっきのも無かったことにする。」
「え、俺のことは名前で呼んでくれないの?」
「へ?!いや、それは。.....だめ。」
困ったように赤い顔を下に向ける柊。
「俺さ〜。誕生日4/1なんだけど、春休みだから誰も祝ってくれないんだよね。プレゼントってことで俺のことも名前で呼んでよ、柊。」
自分から誕生日を祝ってなんて普段は絶対言わないけど。
ずるいな〜と思いつつ今回は特別だ。
「そういうことなら、分かった。......は、...はる、と。誕生日おめでとう...でした。」
「え、え、もう。抱きしめていい??」
「触らないって約束!!だめだよ!!」
分かってるけど、今すげえ抱きしめたい!!!
柊からの名前呼びと誕生日おめでとうの破壊力は尋常じゃない!!!
俺、暫く頑張れそう〜〜〜!!!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
58 / 62