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宮下 柊とは。
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この春めでたく志望校に合格し、高校生になって初めてのゴールデンウイークを終えたところだった。
今日は久々になる登校日初日だ。
俺は学校に向かって歩いていた。この時期になるとクラスメイトとの関わりも密接になってくる。中にはもう早々と彼氏や彼女を作っている奴もいたりする。
全く・・・・羨ましい限りだ。←
俺だって年頃の男子だ、可愛い彼女が欲しい。
身長だって低い訳じゃない。性格も普通。良いか悪いかで言えば前者だと思う。運動も苦手というわけでもない。友達だって少ない方じゃないし、勉強もそこそこの成績だ。でもモテない、驚くほどモテたことが無い。
何故か。
皆さんお気づきだろう。まだモテる男のある条件が残っている。そう、顔だ。結局の所顔なのだ。というか目だ。
この目を恐れない女子はいなかった。
目の特徴を説明すると、まず吊り上がっている。三白眼で顔の面積に対してやけに目が大きいのだ。これで黒目が大きければ可愛いで済んだのだろうが、なにせ三白眼なので白目の方が多い。これが顔を怖くみせるらしい。
幼稚園、小学校、中学校と「柊君の目怖い」というセリフを何度聞かされたことだろう。要するに目つきがめちゃくちゃ悪いのだ。
又、女という生き物は物事を大げさに言うものである。その上噂好きだ。さっきの「柊君の目怖い」というセリフも直接言ってきた強者は数人で、後は教室で噂されていたものをたまたま聞いてしまったという形の方が多い。
「怖い」、「目つき悪すぎ」、「睨まれた」
極め付きは「目が合った」
目が合った?だから何だと言うんだ、生きてりゃ目くらい合うだろ?!
そんな俺の影でのあだ名は幼、小、中と猫目小僧だった。某ホラー漫画家の大先生○図かずお先生のあの猫目小僧だ。
ここまでくると女性不信になりそうなものだが、幸か不幸か家にはもっと酷い扱いをしてくる姉がいる。姉は弟を可愛がるというが、俺の姉貴はそうではないらしい。
兎に角人使いが荒い。人を平気で顎で使うのだ。こう思ってしまうのは俺が女性に対して過度な幻想を抱いているせいではないと思う。そうであってもらいたい。
…違うよな?←
まあそんな姉貴にも鍛えられている俺だから女性不信など今更という話である。
そういえばキョウダイというものは前世で恋人だったという話もあるらしいが、冗談じゃない。俺は信じないぞ!!
そんなことを考えながら歩いていると、学校の靴箱の前まで来ていた。
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