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春の予感
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木之本が走り去った後しばらくその場で立ち尽くしてしまっていたのだが、鞄の中に仕舞ったラブレター(仮)のことを思いだした俺は速足でトイレへと向かった。
歩きながらさっきの木之本の様子を思い出していた。
それにしてもさっきのあいつ、なんだったんだ??
走り去る際にあの男の鞄についているキーホルダーが目に入った。
猫だった。
クラスで人気者の男がつけているキーホルダーは可愛らしい灰色の猫だった。
モテる男のすることは俺には分からない。
おおよそ彼女にでも貰ったのだろう・・・チッ←
心の中で悪態をついているうちにトイレに到着していた。
急いで個室に入った俺は鞄の中のラブレター(仮)を取り出した。
ここなら誰の目も気にすることなくゆっくりと確認できるだろう。
・・・誰だ、汚いとか言ったやつ。
封筒の開ける所を見てみるとハートのシールが貼られてあった。
これはもしかするのではないのか??
ここにきて若干の期待を高めつつ、ゆっくりとシールを外し中の便箋を取り出した。
カサッと音を立てて出てきた便箋には
「宮下 柊くん 今日の放課後屋上に来てください。待っています。」
と可愛い丸文字で書かれてあった。
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