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蓮の初恋
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〜水瀬 蓮サイド〜
「俺、好きな奴出来たから合コン行けなくなった」
登校してきた暖人が開口一番こう伝えてきた。
「....は?」
待て待て待て。この短期間に何があったんだよ!
「いや、でも、お前約束...てか誰だよ?!どの子だよ!!」
「それは....まだ言えないけど、好きなのか確信も持ててないし。でも、こんな気持ちで合コン行くのは相手の女の子たちに失礼だろうし」
真面目か!!
「いいよ、そんなの。お前イケメンだからいるだけで喜ばれるって!それにまだ彼女が出来たわけじゃないんだろ?ほら、確信も持ててないんだろ?合コン来ることでその子が好きか確信持てるかもよ!」
こちらとしては必死だ。
「それに、約束破るなんて最低だぞ?暖人!そんなんじゃ、その子にも嫌われるぞ?。約束は守るもんだぜ!」
すると暖人は少し考えてから
「そう....だな。ごめん、どうかしてた。合コンは約束通り行くよ。」
そう返してくれた。
ほっ。良かった。
「おう、いいよ。それより本当誰だよ?。てかお前好きな奴出来たことないって言ってなかったか?もしかして初恋??」
マジで誰だよ、今まで好きな奴いたことないイケメンを振り向かせたんだから余程の美人か可愛い子なんだろうな?。
「うん、そう...なるかな。初恋だね、わあ...言ってて恥ずかしいんだけど。」
そう言って赤くなる暖人。
うわあ...こっちまで何か恥ずくなるからやめて欲しい。
「えっと、、まあおめでと、良かったじゃん?けど合コンは来るんだぞ!!」
「分かってるよ、ごめんて。合コンはちゃんと行くから、安心してよ」
しかし、初恋で赤くなるとか...今まで彼女はいたとしても純情過ぎないか?
俺なんか彼女作らずに女の子とっかえひっかえしてんのに。
あ、言っててこれ最低だな、分かっちゃいるけどやめらんない。
だって星の数ほど可愛い女の子いる中で1人に決められんだろ。
そんな俺でも一応初恋は幼稚園に果たしている...けどあれは黒歴史だ。
できれば思い出したくない。
「蓮の初恋っていつなの?」
考えてるそばからあああ!!それ聞いちゃう?!
目の前には興味津々の暖人の顔。
「俺」
聞きなれた声がした。
青ざめる俺。
「蓮の初恋は俺だよ、な?蓮」
普段殆ど無表情な礼がどことなくにやついてるように見える。
俺の黒歴史!!!普通にバラシやがった!!!
「あれは!!お前が悪い!!」
「言いがかりだな、勝手にそっちが勘違いしただけでしょ」
確かに俺の初恋はこいつ、礼なのだ。
しかし言い訳させてくれ!!
「お前、あんな可愛いかっこして顔も可愛かったんだから勘違いするだろ?!スカート履いてたよな、お前?」
「俺、ちっさい時は身体弱かったからね。そういう身体の弱い男の子には女の子の格好させるといいとかって理由だから好きで着てたんじゃない。そしたらお前が勝手に本当の女の子だって勘違いしたんだろ」
「お前、こういう時はよくしゃべるよなあ、普段は無口なくせに!!」
「え、ちょっと。喧嘩はやめてよ!事情は分かったからさ。」
暖人は俺らの様子を見て焦ったのか慌てて止めにきた。
「こう見えて俺ら結構喧嘩すんだよ、なあ?礼」
「蓮は本当に分からずやだしすぐに言い訳するからね...仕方ないんだよ」
「あ?礼、お前自分のこと棚にあげんなよ!!」
「だから!!もうやめようよ。一旦落ち着こう?ね?」
礼はたまに女遊びが激しい俺を見てはさっきの黒歴史を言ってくる。
初恋は男なのにねって。
仕方ないだろ?!
今では女受けしそうな顔してるけど、ちっさい頃はそりゃもう本当に可愛かったんだから。
幼稚園の時根っからの女好きの俺は出会ってすぐに口説いたんだ。
「れいちゃんっていうの?かわいいね。一緒に遊ぼうよ!僕、れいちゃんのこと好きだな!!」
「.....わるいけど、れいちゃんじゃなくて"れいくん"だよ。あとぼく、男の子だけど?」
って。
俺は我が目を疑った...ツインテでピンクのワンピース着た可愛い顔した目の前の子が男の子なんて。
しかもその時からかなり無愛想だった。
でも根はいい奴で友達としては楽でいい。
そっから幼、小、中、高とずっと一緒だ。
いわゆる腐れ縁ってやつだな。
因みに家も隣だ。
礼が幼稚園の時に隣に引っ越してきてその挨拶の時に一目惚れをし、即告白して砕け散った。
初恋は叶わないというけどあれは本当だな。
暖人には上手くいって欲しいもんだ。
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