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合コン
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木之本サイド
蓮に連れられて俺と礼は合コンに来ている。
場所はカラオケになったらしい。
話に聞いていた通り相手の女の子達は品の良さそうなお嬢様っぽい子ばかりだ。
メンバーは4対4で男子側にはもう一人蓮の知り合いらしいチャラい人が来ていた。
4人とも可愛い子ばかりだけど、頭にはミヤの顔がチラつく。
そもそもこの合コンで彼女を作る気はサラサラない。
ミヤのことで協力してもらったからその約束を果たすためなのだ。
合コン自体にも来ることを迷っていたのを上手く蓮に丸め込まれた。
でも確かに約束を守らないのは人としてだめだ。
そしてもうミヤに嫌いなんて言われたくない。
今までで一番傷ついた出来事だった。
まあ完全に俺が悪いんだけど。
俺こんながめつい性格してたっけ。
どうもミヤ相手だと歯止めが効かなくなる。
やっぱりそれは好きだからなんだろう。
でもミヤには完全に振られてしまった。
冷静になれと言われても答えは変わらない。
どうすればミヤと付き合えるのか。
今はそれが頭の中でグルグルしている。
各自己紹介も終えて、それぞれが適当に歌を歌っているけど俺は正直上の空。
身なんか入る気がしない。
女の子が隣でなんか喋ってるけど、びっくりするほど耳に入らない。
適当に相槌を打っている。
どんな流れでそうなったのかも分からないけど、いつの間にか執事ゲームをすることになっていた。
執事ゲームってなんだ?王様ゲームなら聞いたことあるけど...。
蓮が説明してくれた執事ゲームの内容はこうだった。
まず抽選箱とクジに使う割り箸を用意する。
抽選箱は王様ボックスと呼ばれているそうだ。
そのボックスに各自命令を書いて入れる。
そしたら王様ゲームで王様を決める要領でみんなでクジを引き、このゲームではそれで執事を決めるらしいのだ。
その執事が王様ボックスからクジをひき、それを王様に代わって言い渡す。
というゲームらしい。
なんでそんなまどろっこしいことをするのか、王様ゲームでいいんじゃないかと思ったのだが。
このゲームの利点は気の弱い人でも気楽に参加できるという点らしい。
王様ゲームだと直に命令を何かしないといけない。
気の弱い人にとってそれは結構ハードルが高いのだそうだ。
その点このゲームだと、あくまで執事として王様の命令を伝えるから気楽にできるというわけだそうだ。
ここまで聞いて、俺は思った。
それって自分のクジを執事が引いたら意味なくないか?
まあ敢えて誰の命令かを伝えなければ隠すことが出来るけれど。
そんなわけで始まった執事ゲーム。
俺が書いた命令の内容は、1と2がデュエットする。という無難で適当なものだ。
それをボックスに入れて、みんなでせーのでクジを引いた。
俺が引いたクジは、先が赤かった。
つまり、俺が執事というわけだ。
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