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反省中
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〜宮下 柊 サイド〜
バタンッ!!
どうも、おはようございます。
ただ今月曜の朝です、時間はまだ7時。
宮下 柊です。
知ってる?そうですか。
「.......はぁ〜〜。」
そんな俺は絶賛反省中。
今木之本の靴箱の中に昨日の猫カフェの代金を入れたとこ。
勢いで飛び出したし、あの時は頭にきてたから代金なんかあいつに払わせとけ!なんて思ったけど....
家に帰って暫くして、冷静になった。
そしたら色々と恥ずかしくなってきて。
なんか、俺やばいこと言った気がする。
俺だけを見て欲しいとか、言わなかったっけ.....。
なんで.....なんで、あんなことを口走ってしまったのだろう。
何考えてるんだ、俺は。
気持ち悪い。
どの立場からそんなこと言ってるんだろう。
昨日の目的はそんな事じゃなかったはずなのに。
まあ、まずはお金を返そうと思ったのだ。
確か1時間で千円だったはず。
木之本は高いと言ってたけど、確かに。
高いわ。
靴箱に入れたけど、それをもう1度取り出す。
靴箱なんか誰が間違えて開けるか分からない。
お金をこんな所に入れるのはよそう。
机の中にでも入れとこうかな。
気づくかな。
でも手渡すなんて度胸はない。
「はぁ??.....」
なにやってんだろう、俺。
こうして早めに学校に来たのもこの為だった。
こんなことなら昨日ちゃんと払っておくんだったな。
体育館からは朝練の声が聞こえてくる。
多分、バスケ部だ。
あいつも、朝練してるんだろうな。
そう思いながら体育館に近づいてみる。
入口が開いていたからそのまま覗く。
やっぱりバスケ部だった。
他の部員が木之本を呼んでパスをする。
それをそのままゴールに入れる木之本。
すげえ....俺なんか絶対できない。
ゴールを決めた木之本はそのまま仲間とハイタッチしている。
普通に、ていうか凄くかっこいい。
ちょっと前まで同じクラスだけど凄く遠いとこにいたんだ。
俺にとってはそんな、存在だったのに。
昨日俺が思い上がって「俺と猫どっちが好き?」なんて聞いたために呆れたような顔をされた。
そりゃそうだ、何を勘違いしてたんだろう。
この距離だ。
本来、この差なんだ。
だからいつまでも自信が持てない。
どこか疑ってしまう。
あいつは賢くて、スポーツもできて、顔も良くて、優しくて、背も高くて......
兎に角、かっこいいという言葉がピッタリの人間なんだ。
あいつが、好きだ好きだ言うから...
勘違いしそうになるじゃんか。
ミヤがいいなんて言うから。
調子乗っちゃったじゃんか。
そしたらなんだよ、あの顔。
やっぱりダメなんだ。
そもそもあいつは男だし、目を覚まそう。
基本的におかしいんだよ。
教室行こ....お金もそのうち机の中に入れときゃ気づくだろ。
そう思って体育館の入口から立ち去ろうとした。
............目が、合ってしまった。
急いで踵を返して走る。
やばい、目が合った、気づかれた!!!
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