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嗚咽が少しなくなり落ち着いた頃
「大丈夫か、有沢」
屋久土さんに声をかけられ我に返った。
思わず屋久土さんに抱きついてしまった事に気付き、すぐ離れた。
「ごめん...な、さ」
「謝んな」
そう言って屋久土さんは僕の肩を抱いて立ち上がらせてくれた。
「落ち着いた?」
優しく微笑んでくれた羽山くんに小さく頷くと後ろからへー!という声が聞こえた。
「有沢が泰樹に慣れる日が来るとはびっくりだわぁ〜」
「シバくぞ、加屋」
「まーたそんな汚い言葉使って!有沢が引いたらどうs」
なぜかしーちゃんは言葉を止めた。何かあったのかな?
「しー、ちゃん?」
「ちょい有沢くん?さっきまでの怯えようはどこに?」
「ぼ、僕...もう、屋久、土さん...怖く、ないよ?」
「いや無理しなくても「ほ、本当だもん!」」
初めて自分でも大きな声が出た。でも本当に屋久土さんは少し恐ろしくはなるけど、いい人だって分かった。
優しくて暖かくて...
「屋久土、さん...優しい、よ?」
その時初めて自然と笑顔を作れた気がする。
多分これは屋久土さんのおかげだと思う。
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