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45 ※屋久土視点
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休んだ翌日、有沢は学校に来たものの保健室に居た。
また加屋と羽山だけが分かり合ってて
ムカついた。
カーテンを開けると顔色の悪い有沢がいて、しかも何処か暗くなっていて俺はそんな有沢から目を逸らした。
そのあとすぐ加屋と羽山が居なくなって2人っきりになった時
有沢が
「......僕の、せいで...屋久土、さ...ん傷、つけてごめんなさい......本当に僕、サキさんのこと知らなくて、知ったのが...この前の屋上で会った日で、サ、キさんが...まさか、崎谷...だ、なんて思わなくて......だから、本当ごめん...な、さい」
ベットの上で体勢を整えて頭を深く下げて謝った。
「本当に、裏切る、ようなことしてっ...ごめ、んっ」
そう言いながら零れ落ちる涙をYシャツの袖で必死に拭っていた。
謝るのは俺の方なのに、こんなに謝られたらどうしようもなくて
「有沢...顔あげろ」
優しく言うも有沢は必死に首を振り
「いいからあげろって」
俺は有沢の肩を掴んで身体を強制的に起させた。
酷く顔が悲しんでいた。益々心が痛んだ。
「屋上の日のことを謝らないといけないのは俺の方だ。何も知らないのに有沢を傷つけた。本当にごめん」
正直に有沢に告げた。
「屋久土さ...ん」
有沢の顔がどんどん暗くなっていく一方で
「俺らと居んのやめろって言ったのは、嫌いだからじゃなくて巻き込みたくなかったからで...本当ごめんな?」
有沢の涙が止まらなくて
俺は本当に何をしているんだと心の中で自分を責めた。
「そんなに、謝らないで...屋久土さ、」
涙を流しながらも弱々しく言う有沢を強く抱きしめた。
見てられなかったし
謝るなって言うのはこっちのセリフだ。
俺が有沢を傷付けた分
「有沢には全部話す」
有沢に俺の全てを話した。
どう思われたっていい。ただ受け入れてくれるだけでいい。
それだけでよかったんだ。
「屋久土、さん...僕離れた方が」
離れるな...
「行くな」
本当にこれ以上有沢を
「もう崎谷のとこにも他の奴のとこにも行くな...」
......有沢を手放したくない。
また謝られたらどうしようとか考えていたら
「一緒に...居ていいの?」
予想していなかった答えが返ってきた。
そんなの
「当たり前だ」
有沢の目を見て、心からちゃんと
「絶対どこにも行かせねぇ」
伝えた。
有沢は安心したのか、嬉しそうに涙をボロボロと流した。
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