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「で?屋久土泰樹さんに何かされたの?」
「そういうわけじゃないんだけど...」
おずおずと何て言えばオブラートに包めるか悩んでいたら、龍翔くんも悩み始めた。
「んー...悩みってさ屋久土の様子が変わったことが言いたかったりする?」
「う、ん...」
「まぁ変わったよね、態度」
龍翔くんは気付いてた。
「優に対してだけどね?」
いや、龍翔くんはわかってたんだ。
「異常に優に優しくなったなーって...しかも、たまに上の空で何考えてんだろうなぁみたいな」
「あっ僕もたまに見る。屋久土さんが上の空な時見るよ」
「だよなー」
昨日なんて特に上の空で
授業終わりに毎回ノート見せてと言ってくるはずなのに
シャープペンを持ったまま一時停止みたいに動かなかったり...
どうしたんだろう...本当。
「優のこと考えてるとか?」
「それは、ない...」
「いやいや断言するのは、あっ」
何かを言いかけた時、龍翔くんは小さく微笑んで手を振った。
手を振った先にいたのは
「李斗くん」
「お久しぶりです、有沢先輩」
兄弟揃って似たように微笑んだ。
「俺も帰るから、あっまだ屋久土生徒会室いると思うから行ってみて」
「ありがと」
「それじゃ、じゃーな」
そう言って荷物を持ち、李斗くんの元へ行った。
「あっ」
2人が凄く甘い空気を漂わせていた理由が
手を繋いで帰る2人を見てわかった。
(あそこ...くっついたんだ)
少し羨ましく思った。
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