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53 ※羽山視点
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昨日優に屋久土の所へ行くよう促した。
そして翌日はいい感じの雰囲気になっている。
...はずだった。
「優、おは...」
声をかけようとしたが優の様子がおかしいことに気付き止めた。
自分の席でずっと手を握りしめたまま俯き
今にも泣きそうな表情をしていた。
その一方で屋久土は...
いつも以上に何処か不自然と言っていいほど不機嫌。
というよりか、何処か後悔しているような顔つきだった。
そんな2人に関係なく突っ込んでいったのは
「2人とも?!!!おっはよー!!!!」
バカ紫音だった。
「おー」
「なんだよ、泰樹!まーたキレてんのか?!」
「うっせぇ...」
「うっせぇじゃないだろ!な!有沢!」
紫音はバカだ。本当に気を遣ってる有沢になんで話を振るんだよ!?
「加屋お前うるせぇ、マジで」
「あっ?「しー、ちゃん待って」」
ケンカになりそうだった所に優が割って入る。
「屋久土さんの、機嫌損ねさせたのは...僕だから」
「有沢?」
「僕が悪いの...僕が、僕が余計なこと...言ったから」
優は益々手を握りしめ、立ち上がると教室から出て行ってしまった。
出て行くのと同時に屋久土が大きくため息をつき、頭をかきむしった。
「屋久土」
様子を伺いながら屋久土に声をかけた。
「昨日何があった?」
「......」
「優に何かされたのか?」
「違う」
一言だけ答えると顔を険しくさせて、何かを考え始めた。
「俺は昨日嘘をついて...あいつを傷付けた」
あっ
もしかして...
屋久土は優が屋久土のことが好きだと分かっているのか?
「俺は...気になってる奴が有沢だって分かってたのに有沢の知らない人って嘘、ついた...」
違う。
分かっていないけど、お互いすれ違ってしまったのか?
そう考えた時どうにかしないとと思った。
羽山視点 END
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