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出会い ➖伊藤唯➖
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俺は伊藤唯。
俺の母親は女の子が欲しかったらしく俺が産まれくる前から名前を決めており産まれてきたのが男の子だったからショックだったそうだ。
だが、名前を変えるのは嫌だったらしく変えずに唯にしたのだ。
しかも、俺が物心つくまでずっと女の子用の服を着せていたのだ。
だからなのか俺は髪は金髪、耳にはピアス。
高校入ってからは、百人殺しとまで云われていた。
ていうか今もいわれてるんだけどね…(;´д`)トホホ…
そして、今日珍しく朝早くに起きてしまった。
何も入ってないカバンを持って俺は家を出た。
今は冬の終わりぐらいだけど、朝は昼間より寒い。
「さみぃ…。」
俺は自分の首に巻いてあるマフラーに顔をうずくめた。
ーガラガラー
早いからまだ、誰も来ていない。
【どうせサボるし、屋上行くか…。】
屋上に着くとまだ寒かった。
少し教室で待機してれば良かったと後悔した。
その後日が出て少し暖かくなってきた。
俺は日が当たるようにと屋上のど真ん中で仰向けに寝た。
どのぐらい経っただろうか。
俺はウトウトしはじめてきたのだ。
その時…………
ーガチャー
あまり来ない屋上に誰かがやって来たのだ。
薄目を開いた。
【マリモ…?】
頭がマリモな奴が居た。
【それにしても細くねぇか…?】
そう、そのマリモ野郎はモヤシのように細かったのだ。
体が細いから頭がでかく見える。
【にしても、見たことねぇ奴だな】
まぁ、当然か…。俺サボってるし…
【マリモ野郎がこんな所に来て何の用だ?】
俺はそいつに声をかけた。
「おい」
マリモ野郎は急に声をかけられてびっくりしたのか驚いていた。
「何の用?」
と聞くと口をパクパクさせていた。
もしかしてこのマリモ野郎…
「もしかして喋れねぇのか?」
またもやマリモ野郎はパクパクさせていた。
紙とペンがあればいいんだけど…
「紙とペンあるか?」
マリモ野郎は頭をふる。
うん、だよな。
俺はあんまり詰まってない脳をフル回転させた。
あっ、そうだ…
「ちょっと座れ。」
マリモ野郎は素直に座った。
俺はマリモ野郎が座ったその前にあぐらをかいて俺も座った。
そして
「書け」
と俺は言った。
多分伝わってないなと思い
「だから、背中に文字を書けば喋らなくてもいいだろ?」
と言った。
これで伝わっただろうと思い、俺は質問を始めた
「じゃあ名前は?」
--たかはし--
【ほぉ、このマリモ野郎はたかはしなんだ】
あれ?
「下の名前は?」
--言いたくないです--
【何故言えないんだ?減るもんじゃねぇし】
あ、わかった。
俺と一緒なのかもしれない。
そう思うとこのマリモ野郎(たかはし)に親近感を抱いた。
【人に聞いたんだから自分も言わなきゃいけねぇよな】
「俺の名前は伊藤」
そう言った後マリモ野郎が
--下の名前は?--
と俺と同じ事を聞いてきた。
普段の俺なら言わない。
だが、マリモ野郎なら言ってもいいと思ってしまったのだ。
俺は後ろに居るマリモ野郎に顔だけ向けた。
「言いたくないが、お前になら」
と下の名前を言おうとしたら…
*クスッ*
【コイツ俺が言ってやろうと思ったのに…チッ】
「おい、何笑ってんだ?」ギロッ
俺が睨みつけるとマリモ野郎は首がちぎれるぐらい左右にふった。
「まぁ、いい」
俺は手招きをしてマリモ野郎を呼んだ。
マリモ野郎は身を乗り出してくる。
~ フワリ ~
【?。いい匂い。コイツ香水つけてんのか?】
と思いつつ近ずいてきたマリモ野郎の耳元で
「俺の下の名前は唯」
と言い俺は離れた。
その時
『い………いに…おい。』
と声がした。
【俺と同じこと思ったのか?】
というか
「お前喋れるじゃん((ニカッ」
と笑うとマリモ野郎が固まった。
「おい、大丈夫か?」
と声をかけると
こくこくと頷いた。
【というか、今座った感じコイツ身長いくつだ?166cmの俺よりはるかにでけぇぞ】
……あ゛?誰がチビだって?
中3から全然伸びなんだっツーの!
ぶうぶうと頭の中で葛藤していた。
【えぇーい!この際聞いてしまおう!】
「マリモ野郎お前身長いくつだ?」
『マリモ……野郎????』
「あ、わりぃわりぃ、たかはし?だっつったな!で?いくつだ?」
『181…。だったと思う。』
マリモ野郎はボソボソ答えた。
「181ぃぃぃ?!」
『ビクッ!』
「あ、わりぃわりぃ、にしてもでかすぎねぇか?どうやって伸びるんだ?俺牛乳とか飲んでも全然伸びねぇぞ?」
『普通に…。伸びた。』
「くそぉ、俺はこんなに頑張ってるというのにぃ…!ずりぃぞ!」
『多分…。もうすぐで伸びると思うよ?』
「(むっ!)デカイからバカにして!みてろよ!お前よりでかくなってみせる!」
『あぁ、待ってるよ』((ニコッ
【? なんだこれ胸がざわつく…。風邪かなぁ。】
下校時間になるまでずっと話していた。
最初は緊張気味に話していたマリモ野ん゛ん~ たかはしも慣れたのか笑って会話をしていた。
初めて学校に行って楽しかったと思った。
明日も屋上に行ったらたかはしは居るのかなと思いながら俺は学校を後にした。
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