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『バイト先で何かあった?』
「………欠勤者が出たから、急遽バイトに入ってくれって言われてさ。はぁ、バイトが入りゃなけりゃ、もう少し由貴と一緒にいられたのになぁ……」
『そっか。バイトじゃ仕方がないね』
由貴の声のトーンが下がる。
「おっ、もしかしてオレと一緒にいられなくて残念とか?」
『バカ、そんなんじゃないよ』
由貴は照れくささを誤魔化すように、悪態をついてしまう。
「つれないなぁ……、オレはもう少し由貴と一緒にいたいのに、由貴はオレといたくないなんてなぁ」
由貴の肩口に顔を埋め、拗ねたように光希は言った。
『そうは言ってないだろ。僕だって本当は光希と一緒にいたいけど……』
これ以上自分の気持ちを知られたくなくて、話題を変える。
『そう言えば、光希って何のバイトしてんの?』
「あれ?言ってなかったか?」
『うん、聞いてないよ』
「オレ、バーでバーテンダーしてんだ」
光希の言葉に、仰天したように由貴は素っ頓狂な声を上げた。
『えぇぇっ!?光希がバーテンダー!?』
「そんなに驚かなくてもいいだろ」
苦笑混じりに、光希は言う。
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