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⑭
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「ちょっと待った」
腕を掴まれた衝撃で躯がぐらりと傾き、由貴はそのまま光希の膝の上に座り込んでしまう。
(え、ええぇ───!!)
慌てて膝の上から立ち上がろうとしたが、後ろからぎゅっと抱き締められて身動きが取れない。
背後から密着する体温に、ドキンと心臓が跳上がる。
突然の接触に、由貴はみっともなく狼狽えてしまった。
『ちょ、光希離してっ!』
「ダーメ。離さない」
『離さないって』
「由貴、暴れてないでちょっとこっち向いて」
膝の上で身を捩っていている由貴の顎を取り、自分の方へと向かせる。
『……光……希……?』
「しっ、黙って」
不意に光希が顔を近づけてきた。
躯は背後から抱き締められていて身動きが出来ないし、顎も固定されてしまっていて、逃げることも出来ない。
どうしようかと内心動揺している由貴に、光希は口吻けた。
優しい口吻け。
柔らかく、仄かに温かくて、うっとりしてくる。
口吻けに陶酔していると、すっと光希の唇が離れた。
「この体勢だとキスしにいくな。体勢変えられるか?」
『ま、まだするの?』
「そりゃあ、今のじゃあ足りねぇし。何?由貴はオレとキスしたくねぇの?」
誘うような艶気を含んだ声音で、光希が耳元で囁いてくる。
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