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十一
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「権田組のNo.2だと?」
「そのようです。」
「それにしてはおかしくないか?アレは腕を掴まれていたじゃないか。横にいた男はトップなのか?」
「いえ・・・No.3です。」
「ばかな、香霧が私の腕を掴むに値するぞ。ありえない。」
「張りぼてのようです。権田の息子ではありますが、能力はゼロ。お飾りと呼ばれている無能と。」
私の対であるウサギが能無しだと?
私の相手が無能だと?
ありえない。
ふと思い至った考えに納得する。
無能な男だとすれば組織にとっては不必要ということだ。いなくなったところで問題ないということだ。
仕事においては絶対しない能天気な考え。
まだ何もしていないというのに、兎は私を狂わせるのか・・・上出来だ。
「その能無しを張り込め。屋敷の外にでたら連絡を。」
「はい・・・しかし。」
ギロっと睨むとチャウはすぐに怯えた視線を逸らせた。
「私に意見か?偉くなったものだな。」
「滅相も・・・」
「アレと話す必要がある。香霧の動きが気に入らない。」
チャウが深々と頭をさげ、暇をつげて部屋をでた。
さてと・・・ヨシキ。私のウサギがボンクラを演じている意味を聞かせてもらおうか。
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