アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
翔side
-
遅い…遅過ぎる…
トーマがみんなに話がある的なこと言うから部屋を出てトーマに言われた通り寝室に来たけど
あれからもう20分は経ってる
何を話してるんだろう?
俺に言えないことなんだろうか……
怖い…
俺のことをトーマや紺兄ちゃんは知ってる
本当の俺のことを知ってる
けど、みんなは知らないし…
今みたいに仲良くしてくれてるのもヘラヘラしてる俺であって…
過去に囚われてるこんな辛気臭い俺なんて…
俺なんかが…みんなとは居られない…
本当に怖い…
生徒会のみんなにだけは分かって貰いたい…
みんなとはこのまま仲良くいたい…
けど、過去のこと知られるのは怖い…
今まで一緒に居たのに俺たちを信じてくれてなかったんだなって…嘘ついてたもんなって…俺のことを知って避けられるんじゃないかって思ってしまって…怖すぎる
俺はどうしたらいいんだろう…
父さん…母さん…
コンコン
冬「翔。お待たせ。俺と会わない5年の間にいい奴らに会ったじゃないか…安心したよ。翔…?」
背後からトーマの声が聞こえる
トーマからは俺の顔が見えてないだろう
トーマが俺の顔を見たらきっと今俺が考えてることが分かってしまう…幼馴染みだしな…
冬「どうした?おい?」
足音が近づいて来るのが分かる
ダメだ!今だけは来ないでくれ…
翔「ッ⁉︎」
冬「泣いて…たのか?…どうしてそんな顔をしてるんだよ。はぁ、お前は昔から変わってないな」
翔「?」
冬「人の気持ちには人一倍敏感なくせして自分のことになると疎いんだから。お前にはいい奴らができてるよ。ちゃんとお前自身のことを見てくれてる」
翔「そんなこと…」
冬「あるよ。翔…お前も分かってるんだろ?確かに勇気が要ることだ。だから、俺も無理にみんなを信じて話せなんて無責任なことは言えねぇー。けどな、1つだけ言ってやれることがある。お前は1人じゃない。お前は何があっても1人になることはない。俺や兄貴…他にも沢山お前の味方がいる。どんだけ時間をかけてもいい。だから、お前も信じてやれよな」ニコッ
どうしてトーマには俺が今1番言って欲しい言葉が分かるんだろう
本当にいつも助けてもらってばかりだな
1人じゃない…か
翔「ありがとう。今はまだ言えない。怖いんだ…臆病…なんだよ…でも、必ず…必ず伝えるよ。時間かかると思うけどね」
冬「あぁ。表情が変わったな」
翔「そうかな?」
冬「スッキリした顔になった。みんなのとこ戻るぞ」
翔「そうだね。……トーマ、本当にありがとう」
俺が部屋に戻るとみんなに遅いとトーマが怒られて
俺はまた無事だったか?って心配された
でも、俺が部屋を出る前よりみんなの仲が深まってるように思えた
けど、不思議と仲間外れにされたとは思えないとても居心地の良い空気が流れていた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
48 / 134