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話し 5
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唇と舌をこんなに使うのは初めてだ。
どっちがどっちのかもわからないほど絡ませ合い、言葉も発すること無く夢中でキスをした。
「んっ、ふ…」
「んぁっ、んっ」
ちゅぱ、ちゅぱと吸い付きながらキスをしているといきなり、ちゅーと甲高い音がした。
お互いびっくりして唇を離すと、酸欠で顔が赤くなっていて息が上がっていた。
「ははっ、すげー必死にキスしてたな俺ら」
崇人が大笑いする。
「ふふっ…はい、本当に」
壱夜も笑いながら、崇人の胸に顔を埋めた。
崇人は壱夜の髪を撫でた。
「柔らかいな」
壱夜の髪の毛を指で遊ぶ。
「ん…」
壱夜は気持ち良さそうに目を閉じた。
それを見た崇人は、壱夜のおでこにキスを落とした。
はっと、壱夜が顔を上げた。
「そういえば崇人さん!袋の食材を料理するんですよね?」
「あー、そういえばそうだった…」
冷蔵庫に、そのまま入れていた事を思い出した。
「忙しくなる前に、ちょっとした料理作っておこうと思ってた」
「これから忙しくなるのですか?」
「うん、新しい顧客を確保するために、ある所と契約をしてもらう話が進みそうなんだ」
壱夜の頬を撫でる。
「前に何日か食事するのを忘れた事があって、ぶっ倒れた事があってさ」
「…えっ?崇人さん!こんな事をしている場合じゃないです!料理作って下さい!!」
「こんな事って…」
「こんな事です!駄目です、早く作って」
壱夜はグイグイと崇人の腕を引っ張り、キッチンに立たせた。
「…もっとイチャイチャしたい~」
崇人は壱夜の身体を引き寄せる。
「駄目です!!崇人さんの食事を作って下さい!!」
「壱夜…」
物欲しそうに壱夜を見上げる。
壱夜の眼が動揺していた。
「あ、後からイチャイチャすれば…」
「煽るなぁ」
顔がにやけてしまう。
崇人ばかりが、壱夜を欲しがっていないらしい。
壱夜も、自分を欲していた。
「今の、忘れて下さい」
壱夜は膨れた顔で言った。
「忘れない。後でいっぱいイチャイチャしような」
チュッと唇を吸った。
壱夜は真っ赤な顔で睨んだが、何も怖くない。
(かわいいだけだって、それ)
「わかった、作るから」
崇人はそう言うと、壱夜にもう一度キスをした。
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