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「ヨウ、美優なんか眼中にないから安心してねっ!」なんて言って去っていった希子先輩は、どうやら男同士の恋愛に嫌悪感はないらしい。
それどころか話を詳しく聞かせろと、連絡先が書かれた紙をこそっとポケットに入れられていた。
連絡しようか迷う…。だが、先輩の言っていた。「力になれる」という言葉がどうしても気になるのだ。
教授の話を聞くのも程々に、意を決してLINEを送ってみた。
講義中だし返事は遅いだろうと予想していたのに、速攻で既読がついてメッセージが届いた。
荒太<椎葉です。
連絡来ないかと思ってたー!ありがとう!>希子
荒太<あの…偏見とか無いんですか?
ヨウと椎葉くんのこと?ないない!
ここだけの話、男同士の恋愛が大好物なの>希子
荒太<大好物って…?
友情も愛情も全てを独占した関係…尊い…
…まぁ、男の子からするとレズに萌える
っていうのと一緒と思ってもらえれば大丈夫>希子
荒太<よく分からないけど分かりました
素直でよろしい。で、昨日はやっぱり
美優に嫉妬しちゃったんでしょ?
ちゃんと仲直りできた?>希子
荒太<仲直りは…まぁ、できたのかな。
でも俺、ヨウに申し訳ないっていうか…
最近美優にウンザリしてたの分かってたのに、
疑うようなこと言っちゃって
打った後に、また一人で落ち込む。今後、嫉妬してウジウジしないと決めはしたが、それとこれとは別問題だ。
結局嫉妬するということは、俺がヨウの愛情を信じ切れていないという最低な行為ではないのだろうか。
何、嫉妬なんてみんな当たり前にするわよ!
相手を信じていても不安になるのは
それだけ好きってことなんだから!>希子
荒太<そういうもんですかね
そういうもんよ。
でも、申し訳ないって思うのなら、
何かお詫びをすればいいんじゃない?>希子
お詫び…一体何を、そう思って既読をつけた後しばらく返事ができないでいると、希子先輩から連投でメッセージがきた。
良い案があるわ!私に任せて!>希子
side 荒太 end
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