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遙 side
「じゃあクリスマスもイブも一緒にいれるじゃん」
「わざわざ言わなくてもいいだろうがバカか」
水族館に行った日以来、荒太は照れているのかツンが強くなった。
今もなんとなく言葉がキツい。…が、顔を背けたお陰で赤い耳がよく見えること。逆に可愛さ倍増してんだけど。
あの日は凄かったからな。気持ち良さでグズグズになった荒太は、死んでも言わないような本音を俺にぶちまけてくれた。
どうやら俺が思っていたより荒太は俺のことが好きらしい。
別に女の方が好き、なんて思っているわけではないが、女装した荒太も可愛かった。髪が長い荒太も良いと思ったし、スカートを履いているからか常に照れたような表情なのも良かった。…つまりは荒太がしていることなら何でもいいのだ。
だから女装に拘っているわけではないけど、また見てみたいと思ってしまうのも許して欲しい。荒太が不安になりそうだから言わないけど。
女物の服を着せると心配になるのなら、今度は高校の時の学生服とか着てくれないかな…勿論男物の。ブレザーなのか学ランなのか気になるところだが、どちらとも似合うに違いない。
コスプレフェチの変態みたいに聞こえるけど、こんなことを思うのも荒太に対してだけなので許して欲しい。
さて、クリスマスはどうしようか。勿論俺はハナから荒太とデートするつもりだったし休みはとってある。
荒太もバイト休んでくれるだろうか…という心配も意味なく、そもそも店自体が休みらしい。
灰里さんモテるだろうし、彼もデートなのだろうか。
外に出かけるのもいいし、部屋でまったりすごすのもまた違った楽しみがある。荒太はどちらがいいだろうか。
「…クリスマスって…なんのためにあんだよ」
「んー…本来は家族団欒するための日だな。だから本当は家でまったりするんじゃない?俺も小学生くらいまでは家でケーキとかピザとか並んでるの見てはしゃいでたな」
「…ふーん」
「荒太はどっちがいい?外に出かけるのと家でゆっくりするの」
「…家。ケーキとピザ買ってこいよ。…あ、あとチキンも」
「はは、やる気じゃん。了解」
頭を撫でると嬉しそうに顔を緩めたが、それは一瞬で、バシッと手を払いのけられた。勿論赤い顔で。
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