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「何言ってもやめる気無いから、早めに諦めろ。」
言いながら、コイツはもう俺のジーンズを脱がそうとベルトに手をかけている。
例の通り、俺はじたばたと抵抗してみるが、ヨウは赤ん坊の相手をしているかのようにあしらった。
そうして俺は下半身は下着だけになってしまったわけだが。
そろそろ本気で怖くなってきた。何かコイツから逃げる良い作戦はないか。
「…ちょっと待て。せめてシャワーくらい浴びさせろ。」
咄嗟に出てきた言葉はこれだった。死にたい。
「別に俺気にしないから。それよりシたいんだけど。」
シたいって何をだよ。ナニだよ。やめてくれ。
「お前が気にする気にしないの話じゃない。俺が汗かいて気持ち悪いだけ。」
「…まあ、いいけど。どうにかして逃げよう、なんて考えても無駄だよ。」
無駄にならないように考えまくるわ。
遅すぎたら風呂場まで迎えに行ってそこでヤるから、とかいうまたまたトチった脅し文句を受けた。短い時間で脱出方法を考え付かなければ。
体に付いた泡を流しながら思う。
男同士って、あれだろ、ケツの穴使うんだろ。高校生の時に何かの罰ゲームでゲイビを見る、なんていう馬鹿げたことがあったから知識はある。
それでもって、あれだろ、あの雰囲気からして絶対ヨウが挿れる側だろ。つまり俺が挿れられるってことだ。ヨウのを。俺のケツに。
無理無理無理無理無理。
ちょっと想像するだけでも悪寒が。最悪ヨウの股間を思い切り蹴って、アイツが悶えてる間に部屋から出ていこう。で、ネカフェにでも泊まろう。
…あ、それいいかも。でもアイツのこと油断させないとそもそも避けられる。
じゃあ捨て身で行くしかない。俺も乗り気ってとこを見せて、少しキスして奴の隙を作ろう。
………あの気持ちよすぎるキスをもう一度味わってみたい、なんてことは断じてない。
いや、ちょっとはあるけど。でも一番大事なのは俺の体。少し触られたって、もう仕方ない。ケツの穴を守る、これが第一優先事項。
──────────
なんてこの時の俺は甘いことを考えていた。
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