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「今日この後の予定は?」
「講義とバイト。」
俺の秘密を守るために、コイツの問いかけには答えなければならない。
「残念。夜暇なら飯でも誘おうかと思ったけど。」
「…なんで俺とお前で飯食いに行かなきゃなんねーんだ。死んでも断る。」
「なんでって、荒太とご飯食べたいから。」
「友達いねーのかよ。」
俺を誘うなんて物好きな野郎だ。飯くらい楽しく食べられる相手探せよ。無口だし、笑わないし、飯も不味くなるんじゃねーの?
俺は基本、いつも一人だ。
特に寂しいとは思わない。むしろ他人と一緒にいるのは苦手だし、この方が気楽でいい。
それに、周りも俺のことは敬遠しているようだ。高校の時からそうだからあまり気にならない。
目付きが悪すぎだし、近付くなオーラ出てて怖い!って圭に言われるけど、故意ではないのでどうしようもないと思う。
高校生の時はヤンチャしてたから、そのせいで怖がられていたんだろうけど。
「ま、仕方ないか。じゃあ番号教えて?」
「却下。」
「ねえ、知ってる?一昨日コイツ俺に……」
「あぁもう分かった!分かったから止めろ!」
コイツ有り得ねぇ……。二席隣で食べてた男に急に暴露しようとしやがった。
焦って止めたから、話しかけられた奴も驚いた顔してる。悪いな巻き込んで。
「ごめん、何も無いから。」
「あ、う、うん……。」
結局赤外線で番号を交換した俺達。
お前の番号なんて要らない、とも思ったのだが、俺のだけ知られているのもなんだか気持ち悪いので、一応受け取った。
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