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荒太の着ていたシャツの前ボタンを外していく。
俺の首に腕を回して目を閉じていた荒太は、少しだけ目を開けて俺の目を見た。逸らされることはなくて、凝視されるもんだから、どうしていいかよく分からない。
ボタンを全て外し終わり、一旦唇を離す。
すると荒太は俺の額に自分の額をコツン、と合わせて、薄く笑った。
「よーのめって、きれいないろ。」
「…そうか?まあ、ちょっと変わってるけどな。」
父方の祖父はクォーターで、俺は十六分の一、イギリスの血が混じってる。
とは言っても俺の体内を流れているのは殆どが日本の血だから瞳が青や緑なんてことは無い。
でも、黒は黒なのだが、どこかくすんでいるのだ。よく不思議な色だ、と言われる。
自分ではあまり綺麗と思ったことは無い。から荒太が言ったことはよく分からない。
「うん、かわってる。よーのめ、すき。」
ふふ、と笑った荒太は、俺の目の端に軽くキスをしてきた。当てるだけの、ライトキス。
「…へえ。随分積極的じゃん?」
「えっ、あ、いや……べつに、これは、その……」
え、そこで吃るんだ。
自分からしたくせに焦る荒太が可笑しくて、ついつい吹き出してしまった。
そんな俺を咎めるように、荒太はジト目でこちらを見つめてくる。
「……したかったの!わるい!?」
逆ギレした荒太が面白くて、俺は笑いが止まらなかった。
笑い続ける俺に荒太は、うぅ、と唸って縮こまっていく。
「ごめんごめん。俺、悪いとか一言も言ってないんだけど。」
「……だって…ずっとわらうから………。」
「明日も思い出し笑いするかも。」
「いじわる!」
「俺が意地が悪いこと、知らなかった?」
「……しってる………。」
「ふっ。ねぇ、俺もしたい事あるんだけど。してもいい?」
「したい、こと?」
ああ、と返事して、俺は荒太を抱き上げた。所謂お姫様抱っこというやつだ。
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