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力が抜ける。同じようにくた、と横たわっている荒太を、暫くの間抱き締めていた。
あー。明日になったらまた、ツンツンした感じに戻るんだろうな。
怖がりな猫が虚勢を張っているようにしか見えないから、それも可愛いんだけど。
酒が入った時は甘えたになるってことがよく分かった。また飲ませるか。
「…よう、よう……」
「んー?」
「…へへ……なんでも、なーい…」
少しして身体にかかった精液を拭いてやっていると、俺の名前を呼んだ荒太は、えへへ、と笑った。
俺もつい笑みが漏れる。頭を撫でて布団を被せ、優しく抱きしめて眠った。
明日の朝起きたら、後処理してやらないとな。
─────
「…ん……。」
目が覚めた。時計を見ると、時刻は朝の七時半。
荒太は一時間目から講義があるのだろうか。もしそうなら、あまりのんびりしている時間はない。
横を向くと、気持ち良さそうな顔ですやすやと眠っているのが見えた。
なんだか起こすのは気が引ける。
しかし、これで遅刻でもしたら大変だ。それに荒太なら、お前のせいだと文句言ってきそうだしな。まあ無理させたのは俺なんだけど。
とりあえず、飯作ってからにするか。
可愛い寝顔の荒太の額に口付けて、ベッドを出た。
荒太って、苦手な食い物あるんだっけ。
side 遙 end
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