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side 遙
あーやべえ。すっげぇ幸せ。多分今世界で一番浮かれている奴は俺だと思う。
瞳を潤ませ、俺を見つめながら、震えた声で告白した荒太。
世界で一番可愛い奴は荒太だな。
襲いたくなったが、荒太の体調がすこぶる悪いので必死で衝動を抑えた。よく我慢した、俺。
軽いキスの後、荒太はもう一度眠りに落ちた。
今もしっかりと目を閉じている。俺の手をぎゅっと握ったまま。
俺は、荒太の隣でいつの間にか眠っていた。
唇に触れられている、くすぐったい感覚で目が覚める。浅い眠りだったため、頭はすぐに覚醒した。だから、俺に触れている奴は荒太だということにもすぐ気がついた。だって、この家には荒太と俺の二人しかいない。
妙な触り方をしているけど、何を思ってこういう事をしているんだろうか。
ふにふに、と唇の柔らかさで遊ぶようになぞられる。
しかし遊ぶといっても、無邪気な子供のそれとは違って、まるで娼婦が男をからかっているような、そんな感じ。
ムラムラしてきそうなのを抑えて、寝た振りをする。
すると、そのまま荒太の手は目の端の方に流れて、瞼から目尻にかけて撫でられた。先程は挑発するような感じだったのに、今度は優しく。
この前、荒太が自らキスしてくれた場所だ。俺の瞳が好きだと言って、口付けてくれたところ。
耳の形をなぞってピアスに触れると、耳たぶの裏をくすぐるように、ツツと触れられた。
背筋がゾクゾクと痺れる。
今すぐコイツを滅茶苦茶に抱き潰したい。声が枯れるまでヨがらせて喘がせて、明日立てなくなるほどに腰を砕けさせてやりたい。
思わず荒太の腕を掴んでしまう。だめだ、抑えろ俺。この後、荒太かどういう行動を取るのか知りたい。
こんな、まるで、眠っている恋人にするような愛撫を俺にしてくるなんて。
期待してもいいと思った。いや、期待なんてものじゃない。荒太が俺に好意を抱いていることは、半分確定している。
荒太の細い手首を掴む俺の節のある指が、一本ずつ外されていく。
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