アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
※憶えて
-
「うあっ、ぁ!…いや…!やめ…っ!」
ガシャンガシャンと煩い金属音。掠れた僕の声。小刻みな音を刻む機械音。岬の笑う声。
「嫌じゃないのにどうして嫌がるの?ほらこんなに感じてる。」
後ろに突き立てられたバイブの先をトントンと指で揺すりながら、岬は僕のペニスの先端に爪を突き立てた。目の前がチカチカするような刺激にしつこく襲われ僕は泣き叫んでいた。
「いやっ、助け…て、!ぁッ!」
圧迫感はいつの間にか快感に変わる。頭の中でこんな事したくもないし気持ち良くもないと言い聞かせても、今まで何度もセックスを繰り返し快感を覚えた体は反応し、悦び、求め、卑しい自分が悔しくて仕方がない。
中に入ったそれがうねる様に動く度前立腺を掠める。ビクンビクンと電流が走った様に体が跳ね、頭がくらくらする。こんなだったらさっさと意識を飛ばしてしまいたい。瞼を閉じようとした時、いきなり後ろの極太のそれが引き抜かれ目を見開いて声にならない声を上げた。
「ひっ…!!ッ…!」
岬がずるりと持ち上げたそれは濡れていて見ていられない。もう嫌だ、何もかも。それに喘いでいた事実がここにある。もうこれなら理性を奪う程犯して欲しい。全部壊してくれたら楽なのに。こんなの苦しい、苦しい。
「やっぱり、僕のが欲しいよね。こんな玩具じゃなくて僕のでイかせてあげるから」
ぬらりと怪しく光るバイブをペロリと舐めて岬がファスナー下ろした。取り出されたそれにゾッとする。グロテスクにもそそり立つそれは凶器か何か、そんなものに見えた。
「コンドームなしで、挿れて欲しがってたよね。あの時の恭介君は最高に可愛かった」
僕を支配するのは恐怖だった。お願い、やめて、何度も何度も懇願した。もう僕に失うものなんて何も無かったけれど、玩具を突き立てられるよりもずっとずっと嫌だった。
「助けて…、助けて…っ」
出来るだけ体を小さくして必死で岬から逃げようとしてもどうにもならない。折り曲げていた膝を捕まれグイと開かれればすっかり萎えてしまった僕のペニスと蕾とが晒される。
「誰に助けを乞うの?誰も君の事なんて助けに来ないのに。…名前でも呼んでみる?ほら愛しの彼の名前を呼んで」
この人、狂ってる。
岬の影がゆらりと僕を覆って、体重をかけて伸し掛るように組み敷かれた。それが宛てがわれる感覚に鳥肌が一気に立って気付けば僕は必死で叫んでいた。
「は…っ、晴っ!晴…っ!はる、たすけて」
岬はそんな僕を見て表情を歪ませるように不気味に笑みを浮かべた。
「_________ッ!!!」
貫かれた瞬間僕はぎゅっと目を瞑った。悲鳴も出なくてひたすら息が詰まった。このまま呼吸が止まってしまうんじゃないかと思うくらい苦しくて、頭の中がフェードアウトしていくような感覚にそっと意識を委ねた。やっと意識を手放せるらしい。目が覚めたら全て夢だといい、そんなふうに思った。
生まれ変わったら何になりたいか、高校の頃よく考えていた。次生まれたら女の子になって、晴の恋人にりたいとかそんなふうに思った事もある。それか、全く関係の無い人間になって、晴とは出会わずに静かに生きて普通の幸せを掴みたいとも。
でもやっぱり、次生まれ変わってもまた、僕は晴に会いたいな。僕は僕として晴と出会いたい。
好きになんてなったりしないから、どうか。
早く、終わらせて。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
49 / 87