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「へぇ。やっぱバカは高い所が好きって本当なんだ」
「なっ…なんで、お前が…!!」
階段を登った先。
屋上の扉の前に立つのは何様俺様リカ様でした。
「俺さっき着替えてグラウンドって言わなかったっけ?
ここがお前のグラウンドなの?」
ニヤッて嫌な笑い方。
俺は知っている…。リカちゃんの意地悪スイッチがオンになってるって事を。
「悪いウサギさんには……お仕置きって言ったよなぁ?」
一歩ずつ近づいて来るリカちゃん。
その、妖艶とも言える笑みに俺は後ずさり…したいが、いかんせん後ろは階段だ。
後ずさりで階段を降りれるほど俺は器用ではない。
「リ、リカちゃん…落ち着けって」
「落ち着いてるけど?あぁ。そういや学校では先生付けろとも言ったよな。悪い子でおバカなウサギさん?」
リカちゃんがペロリと舌なめずりをする。
赤い、赤い舌先が覗く。
ゴクッと俺の喉が鳴ったのを合図に、気づけば俺はその長い腕に絡みとられていた。
ちょっと人より口が悪い自覚はある。
けれど俺は勉強が苦手でサボり癖があるだけの普通の高校生だ。
家庭環境は少し複雑だが生い立ちだって普通だし、このまま普通に高校生活を送って普通に卒業して、普通に進学か就職して……って思ってた。
『普通』の生活を続けていくはずだったのに……それなのに、なぜこうなった?
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