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76 (R18)
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もう何回目かなんて数えられないぐらいエッチはしたし、どれだけ気持ちいいことかって知ってるけど。それでも最初の瞬間は緊張するものだ。
身体の中に、自分じゃない誰かが入ってくるんだから。強引に押し開かれる感覚って、いつまで経っても慣れないんだと思う。
けれど、そんなこともすぐ忘れてしまう。
「あっ……ひ、ああっ…あっ」
馴染んだころを見計らって始まる挿送。ゆっくりと始まったそれは、次第に強く速く変わっていく。
押し込まれる時の圧迫感も、出て行く時の引き攣る感じも両方が好きで、両方が欲しくて。リカちゃんが腰を退く度に追いかけてしまいそうになる。
「や、あ……あっ、あっ」
「慧君、今日はいつもより…っ、感じてんね」
「そんっ、言う、な…あぁぁっ」
奥を突かれて高い声が出た。同じタイミングで俺のものは白い飛沫を飛ばし、身体の力が抜ける。
「さすがに暑いな…」
俺への奉仕から始まったエッチで、リカちゃんはまだ服を着たままだ。ボトムスを少しずらしただけの状態で、横顔を汗が伝うのが見えた。
「ちょっと待ってて」
そう言ったリカちゃんが着ていたTシャツを脱いだ。繋がったままで動かれると、俺にも振動が伝わってきてしまうのが困る。
さっきまで着ていた服。パサリ、とベッドの上に放られたそれは、俺の顔の真横にあった。
「動くよ」
宣言通り再開された律動に、射精したはずの俺のものも、また膨らむ。2人の間に挟まれ、自然と与えられる刺激に打ち震えた。
「あ…や、うあっ……や、やだっ」
「やだじゃなくて、いいって言って」
「やだやだ…気持ち、いっ…やだ」
気持ちよすぎて嫌、気持いいって言うのが嫌。どちらも正しくて、どちらも違う。
とにかく嫌といいが止まらない。それがまた嫌で、なんとかして声を殺したいのに…リカちゃんが動くから出てしまう。「やだ」と「いい」が、どんどん出てしまう。
揺すられる身体に、ぼやけた視界で見つけたもの。それはリカちゃんが脱ぎ捨てた服だった。
まだ温もりの残るそれからは、お揃いの香水の匂いがした。暑いって言ってたくせに、汗の匂いがしないなんて、リカちゃんらしい。
「ふ…んっ、んっ」
リカちゃんの服で口を覆う。くぐもった声を出す代わりに息を吸いこむと、リカちゃんの匂いが身体に広がった。中からも、外からもリカちゃんを感じて、すごくいい。
頭の先から足の先まで、全てがリカちゃんで一杯になっている感じがする。
「やっばぁ……慧君、それ…っ、いいね。最高に可愛い」
自分の服に顔を埋めた俺に、リカちゃんが満足げに笑う。
俺のことを可愛いと、好きだと紡ぐ唇は止まることがなくて、もう黙れって言ってやりたい。けど、それを言うとリカちゃんがリカちゃんじゃなくなるから言わない。
「リカちゃん…っ、リカちゃ……あっ、す…き。好き」
「ん…、また多分?」
こんな時でもからかってくるリカちゃんを睨みつける。
「嘘だって。あんまり可愛いことばっかり言うなって、さっき言ったばかりだろ」
「うるさ…あぁっ…や、やだ…そこ、やだやだ!」
「あー…やばい、ちょっと限界。ごめん、好きにさせて」
またいつものようにリカちゃんに翻弄され、わけがわからなくなった。リカちゃんの匂いがしていたはずの服は俺の流した涙で汚れ、いつの間にかベッドの下に消えていた。
リカちゃんはドキドキしたら早く死んじゃうって言ったけど、もしそれが本当なら俺はもっと早く死んじゃうだろう。
すぐに不安になって、嬉しくなって、悲しくなって…けれど最後は最高に幸せだって思う。
毎日リカちゃんにドキドキさせられているのは、俺の方だ。
「慧君、大丈夫?」
全てが終わってベッドに沈んだ俺に、リカちゃんが聞いてくる。こっちは死にかけているっていうのに、すげぇ余裕そうに綺麗な顔で笑っているのが腹立つ。
「……もっとドキドキさせて、俺がお前を殺してやるから覚悟しろ」
悔しさから出た俺の一言に、リカちゃんが吹き出した。
「慧君に殺されるなら本望なんだけど……死んじゃったら慧君に触れないから、今のうちにシなきゃね」
そう言われて伸ばされた手。
いとも簡単に始まった2ラウンド目に、先に殺されるのは俺の方だと思った。
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