アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
251 (R18)
-
悪戯に緩めては勢いをつけて戻ってくるもの。回数を追うごとに深く奥へと侵入して、慣れたと思えば出て行く。それに翻弄され続ける俺は、吐息を漏らし涙を堪え、我慢できない悲鳴を嬌声として吐き出す。
「ああっ、あっあっ……やだ、もう、イッ……たい、イキたい」
「いいよ、イッても」
「やだやだ、やだっ、やだ」
苦しい。出そうなのに出せないのが苦しい。
辛い。出せるのに我慢してしまうのが辛い。
欲しい。俺だけじゃなく、リカちゃんも熱くなってほしい。リカちゃんが欲しい。
「早く、出せ……っは、早く。リカちゃんも早くっ」
力任せに掴んだ指先がリカちゃんの肌に刺さる。切り揃えられた爪がそれを引っ掻き、滑ってまた手を戻して。
まるで溺れている感覚だ。なんとかしないと溺れ死んでしまいそうで、俺はリカちゃんの首に両腕を回した。動きを制限されたリカちゃんの眉が寄り、咎めるように唇に噛みつかれる。
荒く動く舌が、口の中を暴れまわる。強く穿つリカちゃんのものが、身体の奥を裂く。
「や、うあっ……は、やいっ……速すぎって、だめっ」
「速くって言ったのは、は……っ……慧君なのに?」
「違う、そっちじゃなくてっ……なく、んんっ」
速すぎる律動に身体全体が揺れ、ひっきりなしに声を出していた口元から、だらしなく涎が垂れる。それを追いかけてきたリカちゃんが一滴残らず舐め掬い、俺の唾液に濡れた唇を舌で拭った。
痛かったはずの頭は、今ではもう痛みすら感じない。あるのは早く欲しいっていう願望と、早く出したいって欲望だけ。
頭も胸も、繋がったところも。全てが同じものを求めて疼いている。
「リカちゃん、早く……早く出して、早くっ……出させて」
それはお願いを通り越して懇願だったと思う。冷静さを失った俺は、心の思うままに頭に浮かぶ言葉を紡いだんだと思う。
『出して』『出させて』
『もっと欲しい』『もうやめて』
『やめないで』『やめないで』
『ずっと、ずっとやめないで』
快感の熱に浮かされながら、何度も同じことを繰り返す俺にリカちゃんが笑う。
快感の熱に負けて、理性を飛ばして乱れるリカちゃんに俺も笑う。
「好き」と言ったのはどちらが先だかわからない。俺のような気もするし、リカちゃんのような気もするし、2人同時だった気もする。
俺がリカちゃんを呼べばリカちゃんは「好き」と答える。
リカちゃんが俺を呼べば俺だって「好き」と告げる。
何度かその往復をして、お互いに何も言えないぐらい息を荒くして。そして、やっと。
出なくなった声の代わりに、大げさに身体を震わせ俺が果てれば、息を詰めたリカちゃんも中で弾ける。奥の方でじんわりと広がった熱は、どれだけ我慢したらそうなるのか、驚くほど熱い。
たった一度吐き出しただけなのに、俺の中を全て満たしてしまうほど熱くて濃い。
「つ……かれた。もう指すら動かせない……」
リカちゃんが出て行った後孔に違和感を感じつつ、それでも動くのが億劫でベッドに沈む。瞼を閉じてこのまま寝たい気もするけれど、そんな俺を宥めるのがリカちゃんの役目だ。
「慧君、風呂入れてあげるから起きて」
「やだ。俺はもう寝る。このまま寝るから、リカちゃんが勝手にやって」
「いくら俺でも、寝ている男を風呂に入れるのは無理だって」
「やだやだ。もう動きたくない」
お前は子供かって言われても、俺はもう動けない。誰かさんが頑張りすぎた所為で、誰かさんがしつこかった所為で。
「慧君、お願いだからもう少しだけ頑張って」
さっきまでの強引さはなく、お願いのキスまでつけてリカちゃんが頼んでくる。枕に顔を埋めた俺の機嫌をとるように、優しい声で繰り出される『お願い』に俺が弱いのをこいつは知っている。
「はあ……仕方ない。言っておくけど、俺は自分で何もしないからな!」
それでも良いなら連れて行けと伸ばした手を、リカちゃんは満面の笑みで受け入れてくれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1068 / 1234