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「そろそろ寝るか」
何本目かのタバコを消したリカちゃんがソファから立ち上がる。時計を見るともう11時半を回っていた。
俺もリカちゃんも決して口数が多い方じゃない。
ちょっと喋ってテレビ見て、またちょっと喋って…
そして気づけばこの時間だ。
喋らなくても苦痛に感じない。
それは拓海や歩も同じだけど…たった1日でリカちゃんは俺との接し方をわかったんだろうか。
本当に食えないヤツ。
「なぁ。本気で男2人で寝んの?」
「さっきからそう言ってんだろ。
お。結構いいベッド使ってんのなお前」
俺の寝室にはベッドとヘッドライト、カーテンぐらいしか無い。
ベッドの枕元に物を置けるスペースがあるからそこにスマホを置く。
リカちゃんも同じように自分のスマホを置いた。
自分のベッドじゃないくせに先に寝転んだリカちゃん。
1人分空いた右側のスペースはきっと俺の場所なんだろう。
だろう…が、だ。
やっぱりどう考えても可笑しい。
女同士ならともかく、男同士で同じベッドは変だろ。
ましてや今日知り合った…わけじゃないけど、そんなモンな2人。
もう一度言う。どう考えても可笑しい。
「なんだよ。寒いんだから早く入れよ」
「……出てく気ねぇよな、その感じだと」
「お前このクソ寒い中出てけとか悪魔か」
悪魔はお前だ。
なんで人のベッドでそんなに偉そうなんだ。
仕方ない。
クソ悔しくてクソ腹立つけど仕方ない。
「んじゃ俺がソファで寝るからいい」
ガンガンにエアコン効かせときゃ多分大丈夫だろ。
そう思って頭元のスマホに手を伸ばした時だった。
視界が反転した。
目の前には真っ白な壁と真っ黒な男。
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