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「慧!!道の途中で倒れたって聞いたんだけど大丈夫なのか?!」
「あ、うん…まぁ…」
バタバタと走り寄ってくる拓海の顔がまともに見れない。さりげなく首元に手をやってしまう。
鋭い歩には簡単にバレてしまいそうで咄嗟に顔をそらした。
「なんか…顔赤くねぇ?」
「や!頑張って走ったら暑くて…っ!」
「その割には遅いけどな。獅子原と帰ってきたのか?」
「お、おう」
すでにリカちゃんは教師陣の中に戻ったらしく、視界の端に小さく見えるだけ。
若い教師は他にも何人かいるのに、リカちゃんだけがやたらキラキラして見える…って俺マジどうしたんだろ。
こんな風に思うのは初めてで、もうどうしたらいいかわからない。
今夜も一緒に飯食うんだし同じベッドだし…俺、大丈夫だろうか。
「慧マジで熱でもあんじゃね?保健室行けば?」
「いや、これ終わったら日直の仕事もあるし…」
「はぁ?!お前が真面目に日直とかマジ変だって!!」
「獅子原のとこなら俺が代わりに行ってやるよ」
いつもは一緒になって…というより率先してサボる歩が何故か代わりにと言い出す。
もしかして…歩もリカちゃんが好きなのか?
「いや!俺が行くから!!大丈夫だから、な?!」
不思議そうに首を傾げる拓海と何か言いたげな歩。
これ以上喋るとボロが出そうで、俺は必死に違う話をした。
ごまかされてくれた拓海の隣で、歩が鋭い目でリカちゃんを睨んでいた。
細心の注意を払って素早く着替えを済ます。
いつもは開けてる第二ボタンは今はしっかり留めてある。
「……ちょっと息苦しい」
それでも歯型とキスマークを堂々と見せびらかすような脳内花畑は生憎だが持ち合わせていない。
むしろ付けるならもう少し見えない所にしろよ……と思いつつ、相手はあの俺様教師だから何を言っても無駄な気がした。
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