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「腰、痛くないか?」
朝起きればそこには昨日と変わらないリカちゃんの姿。
違うのは、俺はこの人とセックスをしたって事だけ。
昨晩、リカちゃんは動けない俺を清めてくれ腕枕までしてくれた。疲れていてすぐに眠ってしまったのが残念だ。
「大丈夫…」
本当はお尻に違和感があるけど、何とか我慢して起き上がる。
リカちゃんについてリビングに行けば、やっぱり完璧な朝食が待っていた。
向かい合って食事をしていると、昨日までと何も変わってないように思える。
それが証拠に…
「ウサギ。醤油とって」
ほら、な。
昨日何度も『慧』って呼んでたくせに起きたらまた『ウサギ』に戻ってるし。
「なんだよ。醤油だよ醤油」
「…ほら」
「バカ。これはソースだ。…ったく、何拗ねてんの?」
拗ねたくもなるわ。
けれど言いたくても言えない俺は黙って目をそらす。
「もしかして名前?」
「…別に」
「わかりやすすぎ。何、名前で呼んでほしいの?」
イラつく。
何がって、そのニヤけた顔が。
「かぁわいい。」って嫌味の様に言うのも腹立つ。
「呼べつったら呼ぶのかよ」
「嫌だね。俺ウサギっての気にいってるし。
それに…セックスの時だけ名前で呼ばれるってのもイイだろ?」
マジ性格悪い。
何も言い返せない苛立ちを晴らす為、俺はリカちゃんの分の卵焼きを奪ってやった。
出汁の効いたその味に苛立ちも幾分かはマシになった。
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