アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
205
-
「兎丸君大丈夫?!」
バタバタと犬塚さんがやって来て俺とリカちゃんを見る。
「あ、はい…助けてもらったんでなんとか…」
「君がこいつの先輩?」
スッと俺と犬塚さんの間に入ったリカちゃん。
怒ってるでもなく冷静な声。
「はい…従業員を助けて頂き、ありがとうございます。ご迷惑おかけ致しました」
頭を下げた犬塚さんは怖いほど真面目な顔をしていた。
「それは当然の事をしたからいいんだけどね、あんな客にまだ仕事に慣れてない…しかも高校生を行かせるってどうなんだ?」
「違っ!俺が…!!」
「だから心配だったんだ」
俺の頭を撫でたリカちゃんは手をそのままに犬塚さんを軽く睨む。
目線が同じだから睨み合ってるように見えた。
少ししてリカちゃんは興味なさげに視線を俺に戻した。
「あんまり早く大人になんなよ」
コツン、と俺の額を小突いた後、リカちゃんは部屋を出て行く。
犬塚さんとすれ違いざまに何か呟いていたが俺には聞こえなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
205 / 1234