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「豊ッ!あんた鬼なの?!それでも人間の血が流れてるの?!」
「うっせぇ。たかが数分縛られてたぐらいで喚くな」
「たかが?!いきなり縛られてトランクに投げ込まれたあたしの気持ちは?!」
「知るか」
「鬼畜ッ!何この仕打ち!」
縛られていた桃ちゃんの手足の紐を解けばトランクから這い出てくる。
いつもと違って普段着の桃ちゃんは、黙ってれば爽やかなイケメンなのに…やっぱり残念だと思った。
でも俺はこんな桃ちゃんが好きだ。
「ウサギちゃんにリカ、おはよう。
歩ちゃんにたっくんも声だけは聞こえてたわ」
「ハイ…俺ら桃さんがもがいてる音と声は聞こえてました」
「かなり暴れてるなーって思ってました」
「あらやだ恥ずかしい…」
……桃ちゃんの照れるポイントはよくわからない。
そして、いつから拓海がたっくん呼びになったのかも。
タバコを吸い終わったリカちゃんに促され、俺たちは目的地へ向かう事になった。
けれどここでもまた問題が起きて…
「嫌よ!なんでまた紐持ってんのよ!!」
「あ?てめぇを黙らせる為だろうが」
「やめて!!いやぁぁぁ!リカッ、リカァァアァ!!!」
「いつもリカに逃げんな!大人しくしろや桃熊!!」
「やめて!名前を略して悪口にしないでッ!!!」
泣き叫ぶ桃ちゃんを見るリカちゃんの目は完全にひいていた…と、思う。
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