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どうしたら…
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拒絶とともに謝罪の言葉を言い続ける智哉。
どう言っても、どうしようとも、全く落ち着かない。
それがやはり、さっきと同じで胸を苦しめた。
大切な人が苦しんでいるとこ、悲しんでる姿を見るのは辛いんだ…。
悔しくて、悲しくて、苦しくて、切なくて、どうしようもない気持ちが俺の心の
中で駆け巡っている。
どうしたら、智哉を落ち着かせることができるのか、どうしたら俺は、智哉に安
らぎを、恋人らしいことができるのか、どうしたらいいんだ。
どうしたら俺は…。
…何か色々思ってたら涙が出そうになった。
じぶんの無力さなどに…。
俺は大切な、かけがえのない智哉を、全く、安らぎを与えることができない。
俺は智哉の、恋人なのに…。
ポロッポロッ…。
あっ、涙が。
あれっ、何でだろ、何で…。
一度溢れ出した涙は止まることなく次々とこぼれ落ちていった。
こらえようと思っても、無駄だった。
「智哉…ゴメン、ぉれっ!全く智哉を落ち着かせることが、やすらぎをあたえることが
できなくて…ゴメン、ゴメン!」
「やっ!…ぁ?……み、さか…くん?」
智哉を落ち着かせることができなくて、頼りなく、申し訳ないって思ってたら、不思議
と俺は、俺の言葉なんて届くはずのない智哉に謝っていた。
それと同時にさらに涙がこぼれ落ちてきた。
何でなんだろ…。
俺は自分のことでいっぱいで、今の言葉でやっと智哉が落ち着きをもどしたことに気づ
かなかった。
「おれっ、智哉の、コイ、ビトなのに、っさぁ、ま、ともに、智哉を、おちつかせ、
ることが、できなくて…。」
「…み、やさか、くん?…」
「ゴ、メン…ゴメン!」
俺は、智哉をさらに強く抱きしめた。
「みや、さか、くん…」
俺はまだ落ち着いてないと思ってる、智哉にずっと、ゴメンっていってたけど、 智哉
に優しくよばれたような気がして、でもそんなはずないと思った。
もしかしたら、でも、智哉は落ち着いてなんか…どんなことをしてもおちついてくれな
かったから…今だって…と。
でも、それは違った。
何も期待なく智哉を見たら
ッ!!……。
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