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結婚までの日々 17
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ルファーンは、昔のことを思い出すように目を細め、話し始めた。
「あれは、約十八年前のことでございます。ルナ王子の祖国、ユストリア王国には地下資源や珍しい薬草などが数多く存在することがわかりました。我が国王はそれに目を付け、ユストリアとの親睦を深めるために、ユストリアからレノン王子の妃を迎えることになさったのです。
私どもは、ユストリアに新しく赤子が生まれると聞きつけ、早速国王はユストリア王国に結婚の話を提案いたしました。
そして新しく生まれてきた赤子、それがルナ王子です。
私どもがあなた様に目を付けたのは、あなた様のご兄弟にはすでに婚約者が決められていたことと、それ以前に、王女様がいらっしゃらなかったからです。私たちは我先にと、結婚を申し込み、ユストリア国王からお許しを頂きました。
…しかし、生まれたのは、王女ではなく王子でした。
私たちは悩みましたが、せっかくのユストリアとの繋がりを絶たないために、ルナ王子とレノン王子の結婚を確約いたしました。
そして、ルナ王子が先日17歳になられたので、昔約束した通り、アストカルに迎えられたというわけでございます」
なるほど。
…もうどこから何をつっこむべきか。
まあ、所詮王子など、国のための道具にすぎないか。
これが、俺がアストカルに来た理由。
そして、レノン王子と結婚しなければならない理由…
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