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「う゛っ……んぐぅ……」
口腔内へと入り込んできた舌に上顎をなぞられて、後頭部へと抜ける愉悦に細い肢体がヒクヒクと戦慄く。
保健室のパイプベッドは古くはないが、新しいとはいえないような代物で、二人分の重みを受けてギシギシとうるさく音を立てるが、それすら耳に入らないくらい遥人は追い詰められていた。
「ん、んぅ」
意志と裏腹に伸縮をする後孔が、エネマグラを締め付けてしまい、そこから生れる過ぎた快感に腰は揺れ、目からは涙が溢れだす。
きっと、端から見れば玲の掌で自慰をしているように見えるだろうが、本人にすれば待ちわびていた瞬間を逃したくない一心で――。
「ふ……んう」
もう少し強く握ってくれたらすぐに射精できるのに……と、包み込むだけの玲の掌を恨めしく思う遥人だが、それでも昂る自分のペニスに手を伸ばすことは叶わない。
なぜなら、自分でそこへ触れることは、堅く禁じられていた。
「ん……んぅ」
ならば、どうすればいいのか?
その答えは知っている。
だから、いままで教え込まれたとおり、口腔内を貪る玲の舌先へ軽く歯を立てて、甘えるようにチュッと吸いつけば、褒めるように尿道口を親指の腹で撫でられた。
「う゛……ふぅっ」
――も、すこし。
強ばる腕をなんとか持ち上げ、玲の背中を抱きしめる。
こうすれば辛い状況から、玲が助けてくれることを身を以て知っていた。
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