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耳が悪くなったのだろうか。
今、透は、なんて言った?
「俺は柊が好きだよ。男だけど、柊が好きだから…そしたら両思いだし、柊治るでしょ?」
「同情なら受け付けねーぞ…」
「同情じゃないよ!友達のままでも柊の傍に居られるなら良いって思ってた…。でも花吐いてるの見て、その相手はやっぱり俺じゃなきゃ嫌だって…。柊はノンケだろうけど黙ってられないって思った」
その言葉に涙が零れた。
苦しかったものが溶けて消えるような、そんな感じがした。
「…おれは、柊が好きです」
確信を得たかの様に、透が真っ直ぐ見つめてくる。
「おれ…は…。俺の方が…透が好きだ…」
最後に零れた花は、透の泣き笑いの顔より綺麗ではなかった。
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