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懐く
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それまでお隣さんと全く会わんかったのに、
あの日以来、ほぼ毎日会うようになった。
なんでも園芸を始めたらしい。
「おはよう、瑞希くん。これから学校?」
「おかえり、学校おつかれさま!」
「これから何処か出掛けるの?」
「あ、また会ったね…買い物?」
「いってらっしゃい、気を付けてね。」
ーーなんでこんなに、ってくらい会う。
でもその都度、ゴミ捨てとか植木鉢の肥料とか水やりとか…色々してるから、タイミング合うだけなんやろか?オカンは会わんらしいし…
…会いすぎてちょっと気持ち悪い。
けど、ほんまに貴重なマトモな大人。
会う時多い分よう話すし、話すたんびに
ちょい抜けてるけど良い人やなぁ思うし、
俺はどんどん、お隣さんに懐いていった。
◇
「じゃあ瑞希、留守たのむわな?」
「悪いな起こして。行ってきます。」
「ふぁ……ん、気ィつけて。」
ある土曜の朝。
バタバタしてる両親の気配で目が覚めた。
同窓会で大阪戻るついでに泊まって来る言うてて寝過ごしたらしい。
新幹線ギリギリやわぁ、大丈夫やろ、
そんなことないやろ急ごや!、はいはい…、
2人のそんな会話を聞きながら鍵をかける。
あー…眠い。寝直すかな、まだ6時やし…
あくびをしながら2階へ上がりベッドに入る。
朝方は冷えてるからって頭まで布団をかぶるとすぐに眠ってしまった。
で、寝苦しくて10時くらいに目が覚めた。
…あー、寝汗かいとる……
とりあえず顔洗って服を着替えたものの
やっぱ風呂入ろかな、と思って1階に行くと
タイミングよくチャイムがなった。
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