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菊菊
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「菊、貴方は好きな人いますか?」
「いきなりどうしたんですか?」
縁側に兄の隣に座って月を見ていた。
ここで誰かの名を出したらその方は消されるでしょう。
同じ姿の兄は私のことが溺愛している。
「いませんよ」
「そうですか」
赤い目が光ってますがこれで安全です。
兄の手には刀があるので早くしまってほしい。
「菊、こっちに来なさい」
突如呼ばれ、大人しくついて行く。
そこは布団だった。
腕を引かれ、押し倒される。
「よく平気で言えましたね、いないと」
「あ、兄上…?」
何かをどこかで間違えたんだ。
でも分からない。
「貴方は私のことが好きではないんですか?」
赤い目が綺麗。
でもその目が疑っている。
「私達、兄弟なんですよ!」
「ええ、分かっています。でもそれとこれは別ですよ。こうすれば」
そう言い、唇を重ねた。
口を開けると舌を入れてくる。
軽く混乱して、状況が掴めない。
「私無しでは生きれない体にしてあげます」
「待ってください!兄上が好きです!だから」
「菊は、武士に二言は無い、という言葉を知りませんか?」
最初に言った答えは「いない」
兄にとって二回目の答えは受け取らないらしい。
「菊は私のものですよ」
頬を撫で、微笑んだ。
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