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カレー
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「わかった。取引成立だ。もし、条件変えたくなったら言えよ。なるべく希望に答えるから。」
蒼士くんは、嬉しそうに笑った。
コンコン
「失礼します。あれ、蒼士様がいらしてたんですね。よかったら、蒼士様もお昼ご飯食べていかれますか?」
「いや、迷惑になるんで…」
「そんなことないですよ、せっかくなんで兄弟2人で食べていってくださいね。」
「ありがとうございます。」
こうして、僕らは2人でご飯を食べることになった。
僕の部屋のすぐ横の部屋に、移動する。
そこはダイニングキッチンになっている。
部屋に入ると、いい匂いが漂ってきた。
「…カレー?」
「そうですよ!愛生様、朝ごはん食べてないみたいなので多めに作ったんです。たくさん食べてくださいね。蒼士様もたくさん食べてくださいね。」
「…ありがとうございます。」
倉木さんは僕と蒼士くんの分のカレーをよそい、
机に並べ部屋を出ていった。
ふたりで向かい合って席につく。
静かに手を合わせ、声を合わせて
「いただきます。」
スプーンを持って、口元にカレーを運ぶ。
ふーふーと息を吹きかけ、ちょっと冷ます。
それから思い切って口に入れる。
「…美味しい。けど、辛い…」
「そうか?そんな辛くないだろ。」
「…僕、辛いの苦手なの。」
「そうか。待ってろ」
そう言うと、蒼士くんは僕のお皿を持ってキッチンの方に行ってしまった。
1分くらいすると戻ってきた。
僕の前に置かれたカレーにはチーズが入ってた。
ひと口食べてみると、ちょっとまろやかになっていた。
「蒼士くん、ありがとう。チーズとカレーって合うんだね。」
「そうだな。」
2人で黙って、もくもく食べる。
僕が半分位食べ終わった時、前からスプーンの置く音がカチャリと聞こえた。
見ると、蒼士くんはもう食べ終わってた。
「愛生、会いに行くのは明日の夜でいいか?俺が、車で連れてくよ。」
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