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腕の中
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裕也を抱きしめて背中をポン、ポンと一定のリズムで叩く。
すると腕の中の裕也がだんだん震えだした。
「…大好き、だったんです…紫苑がいたら…世界が…明るく見えたんです…!!なのに…っ!俺は…あいつの世界を…暗くしていたっ…!!そんな自分が…!!…っ許せないんです…」
そう言って泣く裕也はとても弱々しくとても辛そうだった。
だから何も言わずに背中を叩き続けた。
「………あの時…飛鳥にあんなこと言わなければ…っ!!…喧嘩なんてしなければ…!!紫苑に出会わなければ…!!あいつらの未来は守れたのにっ…」
「……そっか…頑張ったね…よく、耐えたね…」
「…っ俺はずるいから…また美弥先輩に甘えてるんだ…!本当は…1人で悩んで苦しまなきゃいけないのにっ…!!」
「……そんなことないよ…裕也はよく苦しんだ…だから楽になっていいんだよ…」
きっと自分が俺の名前を言い間違えたことに気づいて無いんだろう。
こいつが失敗するなんて珍しいな。
でもこれだけ荒れてたら間違えもするよな…
さっきから自分の頭をわあぁ!って降ってるけと大丈夫か…?
ちょっと心配だ。
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