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その日は、罰ゲームの実行日。別名、初めて友だちが俺のうちへ泊まりに来る日ってやつ。
「お邪魔します。」
「うん、上がって。」
二條は約束通りの時間にやって来た。今日は午前のバイトがあったから、二條が来る時間もそれに合わせて貰った。
「もしかして、今から昼飯?」
テーブルに置いた空き皿と、スプーンとフレークを見てる。さっき帰って来たばかりで、今から用意して食べようと思ってたから水も準備してない。腹減った。
「うん、直ぐ食べるから待ってて…。あ、二條も食べる?」
「いや、いらね。つうかさ、まさかと思うけど三食それとか言わねーよな?」
「え、そうだけど。フレークって色んな栄養素入ってて凄く便利だし、最近はずっとコレだな。」
最近は買い物行った記憶ない。あ、クリームパン食べたいなあ…。二日前に一ノ宮のうちに泊まった時は、久し振りに家庭の味をいただいた。
「はあ?ちょっと待て、本気か?それ本気で言ってんの。」
「うん。」
「……。」
何故か二條は、直ぐさま冷蔵庫を開ける。中で冷えてる水のペットボトルとお茶のペットボトルを見て、無言で閉めた。
「今から買い物行くぞ!」
「え、うん。じゃあちょっと待って、フレーク食べるから。」
「はあっ?さっさと今直ぐそのフレークを片付けろっ!お前は俺が作った飯を食えっ!」
ビシいっと指を突き付けられる。久し振りの俺様降臨。ムカッ腹は立たない。むしろ、その険しい目力を前に素直に頷く。
ぐうぅぅ、と鳴る腹の音。無駄に逆らったりせず、早く二條の作ったご飯食べたい。あのオレンジタルトを思い出す、きっと飯も美味しいんだろう。
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