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予感。 *光汰side*
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「……なんだよ」
「昨日――――あの後、どうなったんだ」
きた。
いつかはバレる……というか、説明しないといけないとは思っていたが…。
「あ~……えー……。まあ…そうだな、うん。どうせお前には遅かれ早かれバレるだろうしな…」
俺は歯切れ悪く、坂口に昨日俺が吐いた嘘の全てを話した。
事情を説明し終えると坂口は呆れたように深くため息を吐いた。
「どうしたらそんな複雑なことになるんだ……いや、とにかく。杉野が寂しがってたぞ、本人は認めたがらないけどな。…今日も一緒に帰るんだろ?ご機嫌取りでもしておいた方が良いんじゃないか、これから部活で会えない時も増えてくるだろうし」
「いや、今日は別々に帰ることになってる。春ちゃんは病院だから」
俺がそう返すと坂口は首をかしげて怪訝そうに言った。
「病院…?杉野が行こうとしてたところは休みだって言ったはずだけどな…今日はやめとくって言ってたし」
「は……それって、俺と会った後なんじゃないのか」
「いや?杉野と会ったのは大宮が来る前のはずだけど」
「……」
「……」
二人の間に沈黙が流れる。
背中を嫌な汗と予感がつたうのを感じつつ、俺は坂口に疑問に満ちた視線を送る。
それを知ってか知らずか、坂口は俺の目を真っ直ぐに見据えて言った。
「…俺さ。今日、杉野から昨日襲われた場所を聞かれたんだけど。もし…杉野が俺たちに嘘をついたんだとしたら。今、おそらく杉野は……」
「………送れ」
「え?」
「今すぐそのマップ送れ!!!早くッ!!!!」
「っ、!!」
俺の剣幕に一瞬たじろいだ坂口だったが、次の瞬間には自分のスマホを取り出し、操作し始めた。
俺は坂口からマップを受け取ったのを確認すると、はじかれたように教室を飛び出した。
「春ッ………!!」
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