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異変。 *光汰side*
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背中にあった小さなぬくもりをそっと自分のベットに移す。
「春ちゃん…ごめんね。また……傷つけた…」
坂口の言っていた、犯人が他校のバスケ部だって話…本人は推測だなんて言っていたが、あれは多分間違っていないと、思う。
誰かにそう言われた訳ではないが、俺の事を快く思っていないやつが少なからずいることを俺自身、薄々感じてはいたからだ。
…小学校の時、
俺が助けたせいで、春ちゃんに対するからかいがどんどん酷くなっていたこと。
それを知った俺は躍起になって、今まで以上に春ちゃんのクラスへと足を運んだ。
今思えば、自分はなんて愚かなことをしたのだろう、とその時の俺を殴りに行きたくなる。
簡単には抜け出すことのできない悪循環を、俺が作ったようなものだ。
しかし誰も……それに気付くことが出来なかった。
中学時代、
教師が中学校側に取り計らってくれたのだろうが、三年間俺と春ちゃんはずっと同じクラスだった。
しかし中学に入学した辺りから、春ちゃんは俺に対してどこかよそよそしくなった。
それとなく理由を聞いてみたが、春ちゃんはなんでもないの一点張りで何も言ってはこなかったからただの思春期だろう、と俺は一人で納得して、気にはなるもののそのままにしておいた。
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