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本音?。
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「うぅ……ふらふらする…」
盛られた薬はもうすっかり抜けていたが、湯に浸かりすぎてのぼせた上に急に立ち上がったせいでちょっとした貧血を起こしてしまっていた。
身体が熱くて、着ているTシャツの胸元をパタパタさせる。
昔から俺がよく泊まりに来ているため、光汰の家には俺のTシャツやその他諸々のお泊りセットが置いてある。
…ちなみに、同じように光汰のものもうちにある。
「自分のものが誰かの家に置いてあるのってなんか不思議な感じだけど、なんだかんだでこっちの方が便利なんだよなぁー…」
電気を点ける気力も起きなくて、薄暗い廊下を壁伝いに進んでいく。
角を曲がるとリビングの温かな明かりが見えて、光汰がいることが分かった。
木製の戸を引くとこちらに気付いた光汰がびっくりしたような顔で話しかけてきた。
「春ちゃん!?全然気配ないから気付かなかった、というか顔!真っ赤だよ!?大丈夫!?」
「…うん、たぶん大丈夫ー……。でもなんかすごく熱いかも…?」
「のぼせちゃったの?こっち来て。うちわで扇いであげるから」
「おー…」
頷いてふらふらと光汰が指定した場所に行く。
座ってソファにもたれかかると、台所から氷とタオルを持ってきた光汰が冷たいよ、と優しく囁いて俺の首筋にそっとあてた。
「んっ、………うぅ~、気持ち~……」
何分か経って大分楽になってきた頃、光汰がもう大丈夫?と聞いてきた。
「ん、大丈夫」
「そっか、良かった。顔色も落ち着いてきたね」
そう言いながら俺の頬を撫で、満足そうに頷くと光汰は回収したタオルの次に、どこに持っていたのか救急箱を出してきた。
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