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電車6
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涙を溜める梶浦に動揺してしまい、つかむ力が一瞬緩んだ。
その瞬間梶浦は俺の手から腕を振りほどき、また走り出した
「あ、おい待てよ!」
急いで追いかけようと俺を一歩を踏み出す、しかし、その必要はなかったようだ…
梶浦が足を滑らせ盛大に転けたのだ
えええぇぇっ!!!
リュックのチャックが開いていたのか中身が飛び出し地面に飛び散っている
それは。
大きなハートが貼ってあるうちわや、無駄にでかいペンライトが数本、ピンク色のマフラータオル等々…
そうか…こいつはいつもアイドルのライブに行っていたのか…
「うぅ…イッテ…、あっ!!!」
こけた痛みを感じつつゆっくり起き上がった梶浦は、地面に散らばったグッズを見つけると光の早さでそれらを鞄にしまい入れた
そしてギュっとリュックを抱き締め、しばらく動かなくなった
「…」
どうしよう。
何て声を掛けたらいいんだ…
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