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新聞1
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6月。
「新聞だよ~最新号~!」
いつものように登校すると、何やら昇降口に人だかりができていた。
生徒たちの話を聞くと、"生徒会長"についての情報が出回っているらしい。
生徒会長…?
生徒会長がいるのは当たり前なんだろうけど、顔ははっきりとは知らない。
何故なら入学式でも生徒が多すぎて後ろの方にいたら、舞台上にいる人の顔なんて分かるわけがないからだ。
「草野くんおはよう」
後ろから影山がやって来た
「おはよう、なぁ影山って生徒会長の顔知ってる?」
「うーん。一回見たことあるけど、後ろ姿だけだからよく分からない」
「そっか、そうだよな」
それにしてもすごい生徒の数だな…。
「新聞ー!新聞ー!生徒会長に彼女か!?!?」
一番前で台の上に立ち、大声を張り上げている男を俺は知ってる。
この前知り合った同級生。小暮 翔だ。
小暮は額に汗を一杯にかいて、袖をまくり叫んでいた
朝から元気だなぁ
俺達は人混みをかき分けて教室へと向かった。
「じゃあまたバイトで」
影山と別れて教室へ入ると、梶浦と目があった
速攻で逸らされたけど。
さっきの新聞の前にたむろっているのだろう、教室には生徒の半分以上いなかった
いつも梶浦の横にいる今村の姿も何故かきょうはない。
「おはよう」
俺が言うと、梶浦は目を逸らしながら
「…はよ」
と小さく言った。
「昨日もライブ行ったの?」
わざと大きめの声で言うと、梶浦は慌てて立ち上がり俺の口を押さえた
「バカっ!」
俺の耳元でそう言うと、グッと俺の目を見た
あ。やばい。
梶浦の潤んだ目を見るとすぐ思い出してしまう
「フンッ」
梶浦が席につく
危ない、抱き締めるところだった。
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