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新聞5
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校庭の端にあるこの桜の木はでかく、梶浦の小さな体をすっぽりと隠してしまっている
俺はしばらく梶浦を観察することにした。
サッカーボールを壁にぶつけて跳ね返ったボールをキャッチ…出来ない。
すぐにボールに足がスカり、蹴るのがなかなか成功しないのだ。
こんなに下手なやつも逆に珍しい
「、、、くそ…」
梶浦はそう呟くと座り込んで木の根もとに置いてあったカバンから水を取り出した
ジッと転がっているボールを見つめる
「ねぇ。教えてやろっか?」
俺はいつの間にか声をかけていた。
梶浦はいきなり出てきた俺に驚き水を口から吐き出す
「!?な、何でお前!」
「サッカーあまりにも下手だからびっくりたぜ」
「うるせぇ!帰る!」
梶浦は大声でそういい、勢いよく立ち上がった
「待てよ。練習してたんだろ?」
「…」
「下手でもそのままにしないで練習するって偉いじゃん」
俺がそう言うと、俯いたまま固まってしまった。
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